・新規事業の立ち上げ担当になったため、情報収集をしたい
・新規事業を立ち上げる際に意識する点を知りたい
このような要望・悩みを抱えていませんか?
今回は新規事業の立ち上げが難しい理由やその対処法を紹介します。
最後まで一読いただけると、新規事業を立ち上げる際に何を意識すべきかが分かります。
新規事業立ち上げに必要な要素は6つの経営資源
新規事業などの事業経営において重要なものは、以下4つの経営資源です。
- ヒト
- モノ
- カネ
- 情報
まずは、ぞれぞれの詳細を見ていきます。
ヒト
新規事業を立ち上げるにあたって一番重要な要素が「ヒト」です。残りの3つの要素である「モノ」「カネ」「情報」を活かせるのが「ヒト」です。その「ヒト」は近年不足しており、特に新規事業の立ち上げノウハウを有しているものはさらに不足しています。そのため、新規事業の立ち上げに適した「ヒト」を獲得することがポイントとなります。
モノ
「モノ」はオフィスや会社の机や貸与されているパソコンなど設備、備品などです。パソコンにインストールされているソフトウェアもこちらに該当します。「モノ」は仕事の生産性を向上させるために必要不可欠ですが、過剰にあるとコストが掛かります。先ほど紹介した「ヒト」の資質や人数を見て、無駄が出ないようにしましょう。
カネ
「カネ」とは会社が保有する現金や株式、債権などです。「カネ」が潤沢にあると「ヒト」「モノ」、この後紹介する「情報」を入手することができるため、重要な要素です。しかし、どの企業も「カネ」は限りがあります。この「カネ」をどうやって入手し、分配するかが企業や事業拡大において重要になります。
情報
「情報」とは企業や事業部が保有する新規事業などのノウハウや顧客データなどです。会社に属す「ヒト」が保有しているスキルや技術も「情報」に含まれます。「情報」は他社と差別化を図る、利益を生み出す重要な要素なので、取り扱いに注意が必要です。新規事業や育成ノウハウが流出してしまうと他社との差別化を図れなくなる可能性があります。また、顧客情報が外部に流れてしまうと個人情報漏洩にあたり、ステークホルダーからの信頼感が下がり、企業の業績が落ちてしまいます。そのため、情報をどうやって入手し、管理するのかを考慮することは大切です。
新規事業立ち上げに必要な要素を揃えるためのポイント
新規事業を立ち上げるにあたって重要な要素についてわかって頂けたかと思います。ここでは、4要素それぞれをどのように集めるかを紹介します。
「ヒト」の集め方
「ヒト」は大きく3つの方法で獲得することができます。
・育成する
・採用する
・外部リソースを活用する
育成する
社内で新規事業の人材を育成できる環境やコスト、ノウハウを用意できる際は育成がおすすめです。社内の事業や人間関係など会社の情報に精通した「ヒト」を育成することで「誰に承認を得るのか」「このノウハウは誰が保有しているのか」などが分かるため、円滑に新規事業を進めることができます。
もし、社内にノウハウが蓄積されていなかったり、教育コストを割けなかったりしても社内の新規事業人材育成を支援している企業があります。自社だけだと難しいという企業はこのようなサービスを活用するも一つの手法です。
採用する
採用は新規事業に精通した即戦力を獲得できる可能性があります。しかし、新規事業のノウハウを有した「ヒト」は転職市場に少ないです。そのような方はすでに企業の重要な役職についていることが多く、転職を考えていないケースがあります。もし転職をしたとしてもリファラル採用やヘットハンティングなど水面下で行われることが多いです。そのため、採用は難易度が高いのが現状です。
外部リソースを活用する
育成コストや採用は想像以上に時間と費用が掛かります。そのため、もし外部ナレッジを取り入れて新規事業を円滑に推進したい場合は外部リソースの活用がおすすめです。
外部リソースの活用は、大きく以下の2つです。
・顧問紹介、派遣サービス
・伴走方支援サービス
外部の方に立ち上げを一任しすぎるとブラックボックス化する可能性があるため、以下の点に注意して依頼する企業を選びましょう。
①コストと品質のバランスが良いか
②事例・実績があるか
③ナレッジを還元してくれる仕組みが整っているか
④コミュニケーションが円滑かつ、丁寧か
⑤人材が豊富にいるか
こちらのブログで新規事業立ち上げに必要な人材について紹介しています。
よろしければこちらの記事もご覧ください。
「モノ」の集め方
「モノ」は必要最低限に揃えて、できる限り無駄が生じないようにする必要があります。着目点は「固定費」です。この売上の増減に関わらず発生する費用を抑えることが「モノ」を獲得する上で重要です。
注意しながら、固定費の削減に努める
固定費の削減は、以下のようなことが挙げられます。
・シェアオフィスを取り入れ、土地代やオフィス賃料の削減
・副業や業務委託のメンバーを中心に組み、人件費や設備投資の削減
・契約書などのペーパーレス化を進め、設備投資の削減
・在宅ワークを取り入れ、設備投資を削減
この固定費を削減する際、重要なことはこちらです。
・固定費を削減することで、何を実現したいのか
・メンバーのモチベーションを維持できているか
・短期的ではなく、長期的な目線で考えられているか
短期的に固定費の削減を行うと業務を行う上で支障をきたす可能性があるため、念入りに考えましょう。また、在宅ワークも人によっては仕事環境を整えるなどで負担になります。そのため、在宅ワーク手当などモチベーションを維持するために何ができるのかを考えましょう。
「カネ」の集め方
「カネ」は「モノ」の集め方のパートでも紹介したコストの「削減」と「獲得」の2つがあります。
ここでは「カネ」の獲得についてお話しします。大きく2つの方法で獲得することができます。
・融資を借りる
・助成金・補助金を借りる
融資を借りる
新規事業を立ち上げる際に活用する創業融資は「銀行」と「公的資金」の2パターンあります。
基本的に創業融資は、1~2%前後の低金利での借り入れが可能とされています。
融資の種類としては、以下が挙げられます。
・銀行
・日本政策金融公庫
・地方自治体
銀行は融資を貸して回収できるかに重きを置いているため、融資の可否を決算書などの経営実績で判断します。そのため、実績がない創業当初は銀行からの融資を借りることは困難です。
したがって、まずは自己資金や創業計画書、資金繰り計画書で申請することができる「日本政策金融公庫」や「地方自治体」から融資を受けることに注力することをおすすめします。
助成金・補助金を借りる
日本では1,000を超える助成金・補助金があると言われています。しかし、たくさんあるが故、新規事業の立ち上げにはどの助成金・補助金を活用すべきか判断することが難しいです。1つの視点としてまずは国からノーリスクで受給できる補助金・助成金を活用することが得策です。
新規事業の補助金・助成金については、以下の記事で詳しく解説しているためこちらもご覧ください。
その他の方法では「ベンチャーキャピタル」や「クラウドファウンディング」なども挙げられます。
「情報」の集め方
最後は「情報」です。情報は事業推進の要です。ここではどうやって情報を手に入れるかを紹介します。
セミナーに参加する
1つ目はセミナーに参加することです。近年、自治体や企業が新規事業を立ち上げるにあたって必要な情報を提供しています。先ほど紹介した「ヒト」の育成方法や余分なコストの削減方法、新規事業の立ち上げで活用できる融資や助成金・補助金の種類などさまざまです。そのため、社内だけで新規事業立ち上げに必要なナレッジ確保が難しい場合はセミナーに参加することをおすすめします。
新規事業のセミナーに関しては以下の記事でも詳細を解説しているため、こちらの記事もご覧ください。
外部リソースを活用する
2つ目は「ヒト」のパートでも紹介した、外部リソースの活用です。「情報」を持っているのは「ヒト」です。そのため、ノウハウを保有している「ヒト」をどうやって確保するかがポイントとなります。
以下の記事で新規事業開発の支援してくれる企業を10つ紹介しています。外部リソースを活用した新規事業の立ち上げを検討している場合はこちらの記事も併せてお読みください。
まとめ
いかがでしたか?本記事では、新規事業立ち上げにおいて重要な4つの要素とその獲得方法をお伝えしました。いきなり4つの要素の獲得を狙うのは至難の技です。そのため、現状どの要素を獲得すべきなのか優先順位をつけることで新規事業の運営をスムーズに進めることができます。そうすることで、目下選択すべき、注力すべき進むべき道が見えてくると思います。
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