「急がば回れ」失敗したくない、新規事業部に必要なフレームワーク14選!

これから新規事業部の立ち上げ考えている人は、期待と不安を胸に抱えているのではないでしょうか。筆者も新規事業部に配属された経験があり、その中で常に感じていたことです。失敗したくない、成功したい、一日も早く業績を安定させたい。

しかし、成功させるには新しいアイデアを生み出す発想力や、的確で効率的な分析が必要不可欠です。これまでと同じことを繰り返しても、同じ結果しか得られません。過去の固定概念を払拭し、今までにない効果的で斬新な手法が必要です。そこで今回は、その具体的な手法としてフレームワークについて解説していきます。 

目次

フレームワークとは

フレームワークとは、日本語で「枠組み・構造」の意味を持つ言葉で、ビジネスの場において効果的な思考ツールの総称です。フレームワークがビジネスで多用される理由は、情報を的確に分析できることにあります。的確な分析を行うことで問題点を浮き彫りにし、適切な解決策につなげるのです。

また、フレームワークを活用することで思考が可視化されて、具体的なアイデアや改善案が浮かびやすくなります。ゼロからの思考を繰り返して時間を浪費するのではなく、フレームワークを使って効率の良い思考につなげることが重要です。

なぜ、新規事業の創出・参入(立ち上げ、アイデア、立案)にフレームワークが重要なのか

新規事業の成功には、計画の立案、コンセプトの設定が必要不可欠です。個人の主観ではなく、客観的事実と実際の数字に基づいて分析し、計画を立案する必要があります。しかし、計画を立案するといっても、何からはじめれば良いのか検討がつかない。そのために、フレームワークの活用が必要となるのです。

以下、フレームワークの使用例

「内側環境」

  • これまでの事業部の問題点を浮き彫りにする
  • これまでの内容を改善できるコンセプトの新規事業部を立ち上げる
  • この新規事業の強みや弱み、需要はあるのか
  • どのようなターゲットにアピールしたいか、どうやって伝えていくのか

「外側環境」

  • 競合と戦えるのか?それ以外に脅威となるものはあるか
  • 市場から認知されているのか

これらの例のように情報を掘り下げて分析を行います。調査手法は各フレームワークにより異なりますが、総じて無駄なく効率的な計画立案につなげることができます。新規参入のリスクを低下させることもできるでしょう。

また、新規事業部の進行には状況に応じて改善が必要です。フレームワークに基づいて計画を実行しても、思うような結果が得られないこともあるでしょう。この場合は、計画を再度立案して変更する必要があります。

当然のことのように思いますが、この状況の振り返りが新規事業部ではうまくいきません。理由として、新規事業部はとにかくスピードに追われるからです。苦労の末、新規事業部を立ち上げても、環境の変化に対応できなければ意味がありません。次々に新しいプロジェクトに取り掛かる激務となるため、新規事業部は振り返りにまで気を配れない傾向にあるのです。

そのため、フレームワークを利用します。フレームワークを身につけておけば「枠組み」にはめるだけで済むため、状況の振り返りや改善にかかる時間を短縮できます。

市場調査・参入分析のフレームワーク5選

フレームワーク名主な用途
PEST分析政治・経済・社会・技術といった外部環境を分析
ポジショニングマップ自社と競合の立ち位置を確認
3C分析顧客・競合・自社の3つの視点から分析
STP市場を細分化し、独自の立ち位置を作りあげる
SWOT分析内部の強みと弱み、外部の脅威と機会について分析

外部環境の分析ツール「PEST分析」

PEST分析とは

  • 政治(Politics)
  • 経済(Economy)
  • 社会(Society)
  • 技術(Technology)

上記の4つのカテゴリーに分けて、外部環境について分析するフレームワークです。

PEST分析の目的は、外部環境の動きを事前に察知し今後を予測することです。法改正や、物価の変動などの消費動向を察知し予測することで、適切な計画の立案につながります。また、業界動向の把握や分析にも効果的です。今後の業界動向に備えることで、課題に応じた計画の立案が可能になります。

新規事業部は未来に向けての事業のため、必然的に「今後の動きの把握」が重要です。手早く状況を把握するには、一度PEST分析に当てはめてみることをおすすめします。

P:Politics(政治的要因)・法律、法改正  ・規制、減税、増税
・政治、政権交代 ・裁判制度
E:Economy(経済的要因)・景気動向  ・経済成長率 ・物価
・為替、株価、金利、原油 ・消費動向
S:Society(社会的要因)・人口動態、密度、構成 ・流行 ・世論
・世帯 ・宗教、教育、言語
T:Technology(技術的要因)・インフラ ・IT活用 ・イノベーション
・特許 ・新技術、技術開発

情報を視覚化して分析「ポジショニングマップ」

ポジショニングマップとは、ターゲットとする市場で、自社の商品やサービスの位置を図表にして可視化するフレームワークです。主には、競合との違いを比較するために用いられます。可視化することで、競合との差別化や優位性を図りやすくなるため、オリジナリティの強化や、弱みの対策案につながります。

また、競合のいないジャンルを見つけられるのも利点です。下図を例にすると、低価格寄りで高級感のある商品がありません。この位置のポジショニングを取ることができれば売上増加に期待が持てます。

新規事業部では、まず競合と自社の比較をする必要があるため、ポジショニングマップの活用が効果的です。また、例のように今までにないジャンルに目をつけて、ポジショニングさせることができればより効果は得られるでしょう。

ビジネス環境の外部と内部要因の明確化「3C分析」

3C分析とは

  • 顧客(Customer)
  • 競合(Competitor)
  • 自社(Company)

上記の3つの視点から分析するフレームワークです。3C分析の目的は、自社、競合それぞれの強みや弱みを比較し、明確にすることです。

唐突ですが、新規事業部の方は最初にこの3C分析を行うことをおすすめします。新規事業部の立ち上げで重要なことは、まず目指す方向性(コンセプト)を固めることです。方向が不確定では、考え方がブレてしまい予定通り計画が進みません。計画を立ててから方向性を見つけるのではなく、方向性を決めてから計画を立てると良いでしょう。競合や自社の状況を把握し、顧客や市場の動向を知ることで効果的な計画立案につながります。

顧客・市場
Cusutomer
競合
Competito
自社
Company
・市場規模
・市場の成長性
・業界ポジション
・今後の動き
・理念やビジョン
・事業や製品の現状
・資本力・投資能力

自社の持つ強みをどこで、どうやって活かす?「STP分析」

STP分析とは

  • セグメンテーション(Segmentation)
  • ターゲッティング(Targeting)
  • ポジショニング(Positioning)

上記の3つの視点から分析するフレームワークです。STP分析の目的は、流動する市場で自社がどのような位置を取り、ビジネスを展開していくかを思考することです。

まず、セグメンテーションにて市場を細分化し、売りやすい市場を絞り込みます。事前にポジショニングマップで、自社と競合の立ち位置を理解しておくと効率よく進めることができるでしょう。

次に、ターゲッティングにて自社の優位性を活かせる対象を絞り込みます。対象は、後述するペルソナ分析を用いて具体的にすると良いです。

ポジショニングでは、計画していた立ち位置につくことを目標とします。市場全体から考察するだけでなく、顧客の視点に立って自社がどのように見られているかを思索することが重要です。具体的に顧客の視点を理解することで、より効果を期待できます。

この一連の流れが、新規事業部の方向性の構築につながるのです。計画立案の前にSTP分析を活用し、どの市場で、どのターゲットに、どのような手法で商品またはサービスを売りたいのか思考します。繰り返し思考することで、明確な新規事業部の方向性が見つかるはずです。

Sセグメンテーション Segmentation
市場の細分化(人口統計・地理変動)
Tターゲッティング    Targeting
顧客設定(細分化したグループから、顧客を絞り込む)
Pポジショニング Positioning
立ち位置(自社の立ち位置を決める)

現状分析による経営戦略策定方「SWOT分析」

SWOT分析とは

  • 強み(Strength)
  • 弱み(Weakness)
  • 機会(Opportunity)
  • 脅威(Threat)

上記の4つのカテゴリーに分けて分析するフレームワークです。強み・弱みを分析するフレームワークは多く存在します。その中でもSWOT分析をおすすめする理由は、内部環境だけでなく外部環境からの視点を重視する手法だからです。外部環境の視点を持つことで、全体の状況を客観的に理解できます。

また、下図のように横軸に内部環境と外部環境を書き出し、縦軸にプラス要因とマイナス要因を書き出してクロス分析すると、より効果的です。全体像がつかみやすく、共有もしやすくなります。

新規事業部では自社の営業戦略にのめり込むあまりに、客観的な分析をおろそかにしがちです。そのため、SWOT分析を活用し、外部環境からの視点を重視する必要があります。

ターゲット選定・参入検討時のフレームワーク2選

フレームワーク名主な用途
ペルソナ分析具体的なターゲット像を作り上げる
5W1H情報を分かりやすく伝えるための基礎ツール

ターゲットを絞り込みイメージする「ペルソナ分析」

ペルソナとは、自社のターゲットイメージを鮮明にするため、データ上で作り上げられた架空の人物のことです。作り上げたペルソナが、満足できる商品やサービスを計画するマーケティング手法をペルソナ分析と呼んでいます。

ペルソナは、氏名、性別、年齢、趣味だけにとどまらず、職種や収入、家族構成なども設定します。顔写真や家族写真のモデルを用意すると、より効果的です。ペルソナを設定するメリットは、ユーザーの心理が見えるようになることです。

新規事業部では、誰に対して商品やサービスを提供したいのか、あらかじめイメージしておく必要があります。STP分析にもターゲッティングがありますが、ペルソナはそれをさらに細かく設定したものです。そのため、まずはSTP分析を行い、必要とするターゲットを絞り込んだ後、ペルソナの設定をすると良いでしょう。

ターゲティング20代から30代前半の女性

ペルソナ
安田絵美 吉祥寺のアパートで一人暮らしの未婚女性 28歳 
広告代理店勤務 担当は経理 趣味はショッピング 読書
好きなジャンル・作家 純文学 村上春樹 夏目漱石 

具体的なイメージを作ることで、さまざなメリットがあります。

「ペルソナを設定するメリット」

  • 具体的な顧客像を絞りこめる
  • ターゲットイメージが具体的になり、感情移入しやすくなる
  • ユーザーの心理が考えられるようになる
  • ターゲットイメージに対しての商品やサービスの分析が深くなる
  • 関連部署ともターゲットイメージが共有しやすい

ペルソナを設定することで、ユーザーの心理が読めるようになるため、仮説も立てやすくなります。しかし、あいまいなデータと想像だけでペルソナを作ると、本質から外れた分析になる恐れがあります。商品設計やサービス設定にも隔たりが生じてしまうでしょう。したがって、ペルソナを作る際は、自社のターゲットイメージを明確にしてから設定する必要があります。

情報を分かりやすく正確に伝える「5W1H」

5W1Hは、Why、Who、What、When、Where、Howの頭文字をとった情報伝達やコミュニケーションにおける思考の基礎となるフレームワークです。英語の授業などで教わるため、すでにご存じの方も多いと思います。シンプルで使いやすいため、フレームワークに慣れていない方におすすめです。

新規事業部では、重視するべきは思考の連想順序です。

効率的な順序用途
① Whyなぜ、この事業部をつくったのか。なぜ、自社が良いのか
② Whoどんな人に求められているのか
③ Whenいつから、はじめるのか?はじまるのか?
④ What強みは?特徴は?付加価値(オリジナリティ)は?
⑤ Whereどこから提供するのか?
⑥ Howどうやって認知させるのか?集客させるのか?

その中でも起点であるWhyの「なぜ自社が良いのか?」と、強みとなるWhatの「自社にだけできる付加価値(特典)はあるのか?」は重要です。

新規事業部を成功させるには、自社特有のオリジナリティ(自社特有のメリット)やブランド力を高める必要があります。これは、顧客が自社の商品を選ぶ理由となるからです。UNIQLOを例にあげると「安くて品質が良い」ことがオリジナリティです。また、これまでの実績で培ったUNIQLOというブランド力が、顧客を安心させ購買につなげます。

新規事業部では、これまでの業績がありません。顧客から信頼を勝ち取り業績を安定させるには、オリジナリティを育てることが重要です。

サービス立案・立ち上げ・構築のフレームワーク3選

フレームワーク名主な用途
4P分析企業側の視点で、マーケティングを捉える
ファイブフォース競合各社、業界全体を5つのカテゴリーで分析
AISAS消費者の購買行動をプロセス順に分析

マーケティング戦略の立案「4P分析」

4P分析とは

  • ①製品(Product)
  • ②価格(Price)
  • ③流通(Place)
  • ④販促(Promotion)

上記の4つのカテゴリーから分析するフレームワークです。4P分析では、3C分析やSWOT分析によって得た情報をもとに「どのような商品・サービス」を「どれくらいの価格」で「どの経路」で「どのようにして届けるのか」について思索します。

企業側の視点から一つひとつのプロセスを追って確認することで、より適切な商品やサービスの提供につながります。良い商品やサービスを作っても、適切な価格でなければ売り上げは伸びません。逆に、必要以上に価格を下げてしまい、利益の損失になることもあります。また、魅力的な商品やサービスが適正価格で展開されていたとしても、顧客に情報が届かなければ認知されません。

このように一連の流れで、どこかに偏りがあってはなりません。4P分析を実施することでこの偏りをなくし、スムーズに進行できる流れを作り出します。

特に、新規事業部では全てが初めてであるため、様々な状況を事前に想定しておくべきです。4P分析を実施し、商品の製品化からターゲットに届くまでの過程を細かく分析することで、機会損失や売上ロスを防ぐことにつながります。

驚異の明確化「ファイブフォース分析」

ファイブフォース分析とは、5つのカテゴリーから脅威となる案件を分析するフレームワークです。

「ファイブフォースの分析対象」

  • 業界内での競争(競合各社の脅威)
  • 業界への新規参入者による脅威
  • 買い手の圧力
  • 売り手の交渉力
  • 代替品のよる脅威

ファイブフォースの「フォース」は日本語で「脅威」という意味を持ちます。その目的は業界や製品などのカテゴリーから、自社の営業の妨げとなる脅威を分析することです。

脅威を見誤ってしまうと、計画が途中で頓挫する恐れがあります。例えば、自社商品より安価な代替品が出回ると、売上は減少していきます。このような状況を防ぐため、事前に状況を把握しておくことが必要です。

ファイブフォース分析は対象範囲が広く、あらゆる脅威を探し出すのに効果的です。経験の浅い新規事業部では、具体的な脅威を見つけにくい傾向にあります。そのため、ファイブフォース分析を活用し、どのような脅威があるのかを調査すると良いでしょう。新規参入時のリスクを軽減することに貢献してくれます。

消費者の行動心理を分析「AISAS」

AISAS(アイサス)とは

  • ①注目・認知(Attention)
  • ②興味・関心(Interest)
  • ③検索(Search)
  • ④行動(Action)
  • ⑤共有(Share)

上記の5つのカテゴリーによる消費者の購買行動モデルをパターン化したものです。多くの人が無意識に、この流れで商品を選んでいます。テレビCMやブログのバナー広告から商品に興味をもち、その商品をインターネットで調べたことはありませんか?大抵の人は期待通りであれば購入し、その感想をSNSを通じて発信します。このように、AISASは顧客側に視点を向けた分析です。

新規事業部では、この一連の流れを営業戦略に組み込みます。具体的な例として、スターバックスのバリスタがカップにイラストや文字を書いてくれるサービスがあります。カップにイラストや文字を書いてもらった人は、喜びを自身のTwitterやインスタグラムに投稿します。そのエピソードがSNS上で拡散されれば、広告費をかけずともターゲットへの宣伝効果につながります。

また、ターゲットが何から情報を仕入れ、興味を持っているのかを把握しておくことも重要です。的確で効率の良い宣伝を行うことで、より一層ターゲットの注目や興味を集めることができます。

AISASはパターンを理解して終わるのではなく、消費者の行動を読み、次の一手につなげる計画を立案することが重要です。

事業の修正・改善のフレームワーク4選

フレームワーク名主な用途
バリューチェーン分析各活動に分けて、どこに自社の付加価値があるかを分析
ピラミッドストラクチャー論理的思考が身につく、結論と根拠を図式化して分析
PDCAサイクル実行した計画は振り返る、フレームワークの基礎ツール
AARRR顧客満足度の向上と、集客手法の見直しツール

無駄をなくし成長させる「バリューチェーン分析」

バリューチェーンとは日本語で「価値連鎖」を指し、ビジネスにおいての一連の活動を「価値の連鎖」として捉えたものです。分析の目的は、競合に対して自社の優位性がどの工程にあるのかを見い出すために活用されます。

バリューチェーン分析では、まず事業を「主活動」と「支援活動」に分類します。事業を分類することにより、どの工程で、どのような付加価値(バリュー)が発生しているかを整理するのです。

主活動製品が顧客に届くまでの関わる活動・購買物流 ・製造 ・サービス
・出荷物流 ・販売マーケティング
支援活動主活動をフォローする活動・全般管理(インフラストラクチャー)
・人事 ・技術開発 ・調達

一つの事業を様々な活動に細分化することで、競合に対して自社のどの部分が優位(強み)になっているかを把握できます。同時に、外的要因(市場の変化・消費者の需要)の動きを予測することも重要です。

「紳士服小売業の具体例」

新規事業部では、まず一連の流れをシミュレートしてみると良いでしょう。主活動に意識が向きすぎると、支援活動にある大きな落とし穴に気が付かないなんて事も。主活動ばかりに意識を向けるのではなく、バリューチェーン分析を活用して支援活動にも注意して計画を立案することが重要です。

論理構造をツリー化して整理、実行、評価、施策検討のための「ピラミッドストラクチャー」

ピラミッドストラクチャーとは、主張(結論)と根拠、またはそれを裏付けるデータを図式化するフレームワークです。その目的は、自身の伝えたい内容を論理に基づいて主張することで、相手側を「説得」ではなく「納得」させることにあります。

論理を証明するためには、相手側が納得するだけの根拠や数字的に検証できるデータが必要です。一見すると難解なロジカルシンキング(論理的思考法)ですが、ピラミッドストラクチャーを活用することで容易に行えます。情報を整理し可視化することで、主張→根拠(理由)→データ(客観的事実)の流れが理解しやすくなるためです。

論理的な主張は自然と「なぜ」が解決されるため、相手側を納得させることができます。もし、自身の主張に対して「なぜ」と、問われることが度々ある方はピラミッドストラクチャーに基づいて情報を整理してみることをおすすめします。自身の論理に穴が見つかるはずです。

新規事業部では、立案した計画・企画をプレゼンテーションなどで共有する際に活用します。数々のフレームワークから導きだされた効果的な計画立案を、ピラミッドストラクチャーで論理的に解説できれば、実行するだけの価値があることを証明できるはずです。

どれだけ効果的な計画立案であっても、相手に伝わらなければ実行されません。そのため、ピラミッドストラクチャーによる論理の証明をおすすめします。

マーケティング戦略の計画や企画実行と評価・改善「PDCAサイクル」

PDCAサイクルとは、下表の4つを繰り返すことで、業務を継続的に改善させていくフレームワークです。

① Plan(計画・企画)売上増加などの目標KPIを設定し、達成させるため計画を立案
② Do(実行)Pで立てた計画を実行
③ Check(評価)Dで実行した計画を振り返り評価
④ Action(改善)Cの評価にもとづき改善。再び、Pにて対策案の練り直し

PDCAサイクルの目的は、実行した計画を振り返り評価することで、効果的な計画に改善していくことにあります。PDCAサイクルはフレームワークの基礎とも言われるほど、シンプルで扱いやすいためフレームワークが不慣れな方にもおすすめです。

問題の発生や売上増加のため、改善案や対策を計画するビジネスマンは多く存在します。しかし、計画を実行するだけで終わってしまい「評価」をしないビジネスマンが多いのが現状です。これでは、苦労して立てた計画が成功だったのか、失敗だったのか分かりません。

成功であれば「何が良かったのか」の評価につながり、失敗であれば「何が悪かったのか」のかを考え、計画の改善につなげることができます。このため、ビジネスにおいて「評価」は重要です。成功は共有し、失敗は改善することで確実に前へ進むことができます。

しかし「何をもって評価するか」には注意が必要です。的確な評価を得るためには、適切な目標を設定しなければなりません。目標が高すぎると、良い結果であっても失敗になる恐れがあります。そのため、PDCAサイクルを活用する際には、目標設定に注意する必要があります。

新規事業部は前例がないこともあり、具体的な目標設定に困ることがあります。その場合は、ひとまず概算で目標を設定し、実績に基づいて随時変更を加えながら、精度をあげていくと良いでしょう。また、新規事業部では、これまでにない結果がデータに表れることがあります。こういったケースは、固定概念を払拭し、新たな手法を取り入れた結果、生み出されたものです。

このようにビジネスにおいて「計画・企画」「実行」はもちろん「評価」「改善」を繰り返すことも重要です。効果的で効率の良い計画を進行するためにも、PDCAサイクルの活用をおすすめします。

顧客基盤を拡大し、事業成長を目指す「AARRR」

AARRR(アー)とは

  • Acquisition(ユーザー獲得)
  • Activation(利用開始)
  • Retention(利用継続)
  • Referral(紹介)
  • Revenue(収益の発生)

上記5つのカテゴリーから、サービスに対する顧客行動を分析するフレームワークです。AARRRの目的は顧客行動を分析し、各工程ごとに改善策を講じることで事業の成長につなげることにあります。

新規事業部では、これまでの実績がないため、実際のデータを細かく分析する必要があります。ユーザーが工程のどの部分で詰まっているのか把握するには、AARRRの活用がおすすめです。

まず、Acquisitionにてユーザー獲得状況の調査です。調査方法は、サイト訪問数やクリック率にて検証します。獲得状況が低ければサービス情報がユーザーまで届いていない恐れがあります。そのため、サービスを認知させる仕掛けや対策が必要です。

次に、Activationにてユーザー利用数の調査です。調査手法は、会員登録数や会員解約数で検証します。ユーザーの興味が低いと登録まで至らなかったり、登録してもすぐに退会されたりします。その場合は、ユーザーをひきつける対策が必要です。

次に、Retentionにてユーザー継続状況についての調査です。調査方法は、コンテンツの利用率や再訪会員数にて検証します。ユーザーの期待を裏切らずに、飽きさせない仕掛け作りが必要です。仕掛けが成功していれば、再訪率の増加に期待が持てます。

次に、Referralにてユーザーがサービスを紹介できる手法についての調査です。調査方法はメディア掲載数などで検証します。結果が芳しくなければ、特典などを付与してサービスの紹介につなげると良いです。ユーザーがサービス情報を拡散することで、宣伝効果に期待が持てます。

最後に、Revenueにてユーザー一人ひとりの収益を調査します。調査方法は、有料会員数や平均客単価で検証します。数字が目標に届いていなければ、もう一度これまでの過程を振り返りましょう。改善できる点が見つかるはずです。

段階内容評価例
Acquisition
新規ユーザーの獲得
ユーザー獲得のための施策サイト訪問数
クリック率
Activation
利用開始
ユーザーに利用してもらうための工夫会員登録数
会員解約数
Retention
利用継続
ユーザーに利用を継続してもらうための工夫コンテンツ利用率
再訪会員数
Referral
紹介
ユーザーから紹介・宣伝してもらう工夫紹介者数
メディア掲載数
Revenue
収益の発生
ユーザーから最大の収益を得るための工夫有料会員数
平均客単価

まとめ

新規事業の創出を検討されている方は、一日も早く業績を安定させたいと考えていることでしょう。しかし、本当にうまくいくのかと不安も抱えているのではないでしょうか。筆者の場合はそうでした。正確に言えば期待が三割、不安が七割です。

何をすれば良いのか、何が正解なのか分からず、失敗を繰り返しました。その経験から悟ったことが一つあります。それは「成功するには、結果を急いではいけない」ことです。

やみくもに数字や成績を求めるあまり、次々と対策や改善案を打ち出すのではなく、立ち止まり現状を見直すことが重要です。自社にとっての脅威や急所を分析し、適切な改善案をとれば状況は好転します。

そのためには、フレームワークの活用が必要不可欠です。フレームワークは先人たちの努力により築かれた知恵の結晶であり、どうすれば良いかわからないビジネスマンの道を照らしてくれます。本などを読んで勉強するのもよいでしょう。

「急がば回れ」結果に焦って行動ばかりを繰り返すのではなく、正しい手法でじっくり時間を掛けること、それが成功への第一歩となるはずです。

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