本メディアを運営する株式会社アクリオと申します。
弊社はフリーランスで組織を作り、新規事業支援・WEBコンサルを提供している会社です。
本記事では、弊社が創業1年で約60社のお取引をさせて頂いた実績より、そのノウハウをまとめております。
今回は弊社が複数のSaaS新規事業を支援した実体験を元に、これからSaaS事業を立ち上げる方に向けて注意点などをまとめております。
SaaSは大きな投資が必要な事業ということもあり、失敗したくない方は是非一読して頂ければと思います。
SaaS事業を立ち上げる前に知るべき注意点
弊社では、10社弱のSaaS関連案件を支援してきました。
また、創業1年で1,000名のフリーランスから登録を頂いておりますが、その中でもSaaS新規事業の立ち上げに関わっていた方々にヒアリングを行いました。
上記から分かった注意点は以下の3つです。
①綺麗なSaaS関連資料は無意味だった
②SaaS化する業務は、必須業務なのか?
③「SaaS=赤字での投資が必要」ではない
それぞれを詳しく説明していきます。
綺麗なSaaS関連資料は無意味だった
最近ではSaaSの知名度も上がり、海外のSaaS関連資料もよく目にする機会が多いです。
また、大手企業で社内新規事業でSaaSを立ち上げるという場合に、SalesforceのSaasスター卜アップ創業者向けガイドを参考にされている方が多い印象です。
もちろんそのような資料を参考にすることは重要ですが、弊社としては「国,業界,マネタイズ方法などが異なっても、SaaS事業という切り口では、共通して重要な点のみが参考になる」と考えています。
例えば、SaaS事業では解約率をいかに抑えるか?という視点が重要とされています。
この点は国,業界,マネタイズ方法などが異なっていても、基本的には共通して重要です。
そのような点を参考にする分には良いのですが、「アメリカの不動産業界で上手くいっているから、日本用にアレンジすれば上手くいくはず」と考えるのは早計です。
むしろ弊社としては、日本で上手くいっているSaaS事業をブラッシュアップしたり、特定の機能だけに絞るなどで参入した方が成功確率という観点では優れていると考えています。
例えば、株式会社エス・エム・エスという会社は、介護業界向けにカイポケというSaaSを提供しています。
カイポケは競合に比べて後発でリリースしていますが、価格を低く設定し、必要とされる機能だけに絞り、一気に市場シェアを高める戦略を取っていました。
今では競合よりも多い契約件数を獲得でき、現在も成長途中という状況です。
このように、後発でも戦略さえ正しければ、市場シェアを取り、年商数十億を達成することも可能と考えています。
SaaS化する業務は、必須業務なのか?型化できるのか?
SaaSでは、結局のところ業務をIT化することが価値の根本にあります。
そして、どのような煩わしい必須業務をIT化し、効率化できるのか?効率化するために型化は可能なのか?という視点が重要です。
例えば先ほどのカイポケを例にあげると、介護事業所では請求業務という必須業務があります。
介護事業所は売上を国に請求し、国からお金が振り込まれる構造になっています。
そのため、定期的に提供したサービス内容、売上などを細かく書面でまとめて、提出する義務があります。
そして、その書面はどの介護事業所でも、ほぼ同じような内容となっているため、型化(システム化)しやすい傾向にありました。
上記の要素が揃っていたからこそ、介護事業所からすると、喉から手が出るほど欲しいサービスになり、一度導入すると利用を辞めることが難しい(=解約率が低い)SaaSとなりました。
「SaaS=赤字での投資が必要」ではない
SaaS事業を立ち上げるにあたり、赤字で投資することが当たり前だと考えている方も多くいます。
しかし、基本的には成功するSaaSは投資をしなければ黒字化が可能です。
「黒字化は可能だが、解約率を見ていると将来の利益は担保されているから、早く市場シェアを取るために赤字で投資を行う」のです。
ここを見誤ると、投資だけ行って、いつ回収できるのか分からないSaaS事業となってしまいます。
特に大手企業や資金調達をしたスタートアップはお金があるので、最初から赤字を掘る戦略を描きがちですが、
弊社としては、まずは小さくても良いので黒字化出来る見立てが立った後に、競合の追従を許さないように投資を加速させることをオススメしています。
SaaS事業を立ち上げ、黒字化→市場シェア最大化させるためには?
SaaS事業において、まず小さく黒字化させるためには、特定の顧客セグメントに対し、サービスを提供していく方法があります。
しかし、これも1つの事例に過ぎません。
結局はSaaS事業を立ち上げる目的から逆算し、どの顧客で黒字化をさせるべきか?を考える必要があります。
また、黒字化→市場シェア最大化は、弊社のイチ見解であって、当然戦略によっては最初から赤字を掘る意思決定を取るべきシチュエーションもあります。
以下の事例集では、弊社が行ったSaaS事業の支援事例、黒字化のノウハウなどをダウンロード可能です。
ぜひご興味のある方はダウンロードをお願いいたします。
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