フリーランスコンサルタントの年収はいくら?手取りや税金、スキルレベルごとの単価を徹底解説

目次

フリーコンサルタントって何?

会社に所属しないフリーランスのコンサルタントです。

会社所属のコンサルタントとは違い、個人の裁量で働く場所や仕事内容・報酬などを決定できます。2019年以降、働き方改革が進み、フリーランスのニーズが高まってきました。

場所を選ばない自由な働き方や収入を上げることを目的としてフリーランスを目指すコンサルタントが増えてきています。

仕事内容

専門知識やノウハウを活用し、クライアントの課題を見つけ、解決策を提案することです。

代表的な分野としては、戦略、経営、ITなどがあります。

仕事内容は分野や扱うジャンルによって異なりますが、会社所属のコンサルタントとフリーランスでは大きな違いはありません。

ただ、フリーランスの場合は本業のコンサルの他に営業・事務・経理・総務などの業務を自分自身で行う必要があります。確定申告などの経理の部分は税理士に依頼するケースもありますが、駆け出しの場合は金銭的に厳しい場合が多いので、難しいでしょう。

どんなジャンルがあるのか

前述した通り、コンサルタントの業務は多岐に渡ります。

ここでは、フリーコンサルト向けの求人が多いジャンルを3つ表にまとめました。

ジャンル内容仕事例
経営経営に対する課題へのサポート業務業務改革支援
経営顧問業務 など
戦略会社全体の事業戦略を担う業務新規事業及び立案 
M&A支援 など
ITIT利用した課題へのサポート業務DX支援
アドオンの基本設計 など

中でも戦略のジャンルは、会社全体の経営方針を担う業務のため、高い知識と経験が求められます。

フリーランスコンサルタントの年収

実務経験の年数やスキルレンジ、扱うジャンルによって年収は異なります。

フリーランスのコンサルタントを目指すのであれば、実務経験を多く積むことが、年収をあげる近道でしょう。会社所属のコンサルタントの平均年収が970万円、フリーランスが894万円と約75万円程の差があります。それでは手取り額・案件ごとの単価・スキル別に金額を見てみましょう。

年収

日本人全体の平均年収の430万円に対し、コンサルタントの平均年収は約1000万円です。

 一般的に年収が2000万以上になると、裕福層に分類されますが、フリーコンサルタントはこの水準を容易に目指すことができます。

 なぜなら、フリーコンサルタントは、会社のように社員に利益を分配する必要がなく、全ての利益を個人の収入に反映させることができるからです。

 フリーコンサルタント向けの求人には、月単価が100万円を超える案件も数多く掲載されています。高単価に案件を1年間コンスタントに受注することで、裕福層の分類まで収入を上げるこが可能です。

実際の手取り額

フリーコンサルタントは一般的に個人事業主になるため、個人で税金を納める必要があります。以下の6つが納める必要がある税金です。

①所得税

②住民税

③消費税

④国民健康保険税(会社所属の場合:社会保険)

⑤国民年金税

⑥個人事業税

①〜⑤は会社所属のコンサルタントも同様に支払う必要がある税金です。

フリーランスの場合は、それに加えて「個人事業税」を支払う必要があるので、注意しましょう。

売上(年収)から必要経費と税金を引いた額がフリーランスの手取り額になります。

フリーランスの手取り額=売上(年収)- (経費+税金)

■年収別の手取り額の例

800万円の場合  :約500万円

1,500万円の場合 :約850万円

※20歳から60歳未満、国民保険料1万6,410円、扶養なし、青色申告、経費として100万円の計上の想定で算出しています。

案件ごとの単価

フリーコンサルタントを目指すにあたって、気になるのは収入面ですよね。

経験年数や扱うジャンルによって単価が異なりますが、月単価の平均は70万〜200万円です。自ら高単価の案件を選んで受注することもできるため、フリーランスになって年収が上がるケースも少なくありません。

それでは、どのジャンルの案件の単価が高いのでしょうか。相場をご紹介します。

ジャンル単価相場(月平均)
経営150万~200万円
戦略150万~200万円
IT70万~100万円

経営・戦略系の難易度が高いため、相場が高めに設定されている場合が多いです。

また、リモートワークが増えている影響もあり、ITコンサルの需要がどんどん高まっています。 

スキルレベル別の単価

会社での実績は、フリーランスでどのように活用できるのでしょうか。

コンサルファームで、利用されている職位レベルを基準に単価相場をご紹介します。

アナリスト  :70万~100万円 

コンサルタント:100万~150万円

マネージャー :150万円~

パートナー  :250万円~

職位が上がるほど、案件の単価も上がっていきます。

コンサル会社で経験を積み重ねてからフリーランスになることが、年収を上げる近道です。

一般的に、アナリストは2年以上、コンサルタントは3年以上、マネージャーは6年以上の実務経験が必要とされています。最高職位のパートナーになるには、12年以上の実務経験が求められます。 

フリーコンサルになるメリット・デメリット

自分のペースで自由に働くことができ、収入を上げることができたら嬉しいですよね。

実際のところはどうなのでしょうか。ここでは、フリーコンサルになるメリット、デメリットを解説します。

メリット

自由に働くことができる

フリーコンサルは会社に所属していないため、働く時間や場所、仕事内容を自由に選択することができます。まとまった休みを計画的に取得することができるのも、フリーコンサルならではの特権でしょう。1人で働くため、上司や同僚との人間関係に悩む心配は一切なくなります。

収入を上げることができる 

会社に所属している場合は、会社の利益を考慮する必要があるため、利益が給料に全て反映されることはありません。

フリーコンサルであれば成果が全て自分の利益になるため、収入を上げることが可能です。スキルを身に付け、コンサルタントとして市場価値を上げるほど、少ない労働で高い収入を得ることができるようになります。

デメリット

高いスキルと経験が必要

フリーコンサルタントは高いスキルと実務経験が必要です。

当然ですが、コンサルタントの商品は自分自身になり、実力がなければ、案件を受注することができません。高い収入が期待できる分、競争率も高くなります。自分の市場価値を上げるため、常に技術を磨き続ける必要があります。 

本業以外の雑務をする必要がある

フリーコンサルタントは個人事業主になるため、全ての仕事を自らで行う必要があります。案件を獲得するための営業活動や経理業務、確定申告など本業以外の業務も必須です。

駆け出しの場合は、業務に慣れていないため、会社所属時代より長い時間働くことになるでしょう。

フリーコンサルタントになるには

フリーコンサルタントになるには、専門知識はもちろん、実務経験も重要になります。

なぜなら、問題が発生したときは、基本的にひとりで解決する必要があるからです。

具体的にはどのようなスキルが必要になるのでしょうか。

ここでは、フリーコンサルタントに必要なスキルとスキルを身に付ける方法を解説します。

案件を獲得できる営業力

フリーコンサルタントになるには、案件を獲得できる営業力が必要です。

当然ですが、会社で働いていたときのように、案件を割り当てられることはありませんので、営業をしない限り、収入は0円です。

駆け出しフリーコンサルタントの多くは、知名度も低くネームバリューの案件獲得は難しいでしょう。

そのため、クライアントのニーズを読み取り、最適な提案をする営業力が必要不可欠です。 

受注した案件に対応できる能力が必要

フリーコンサルタントには、受注した案件に対応する能力が必要です。

会社に所属していたときのように、上司にアドバイスをもらうことはできません。

基本的には1人で対応する必要があることを念頭に入れておきましょう。

フリーコンサルタントの仕事は、全て自己責任になりますので、発生した課題に対して柔軟に対応できる力が求められます。

実務経験を積む

とにかく実務経験をたくさん積みましょう。フリーコンサルタントにとって、知識と経験は大きな武器になります。

会社のバックアップがない状態で、仕事を獲得するのは難しいので、実務経験でカバーするしかありません。フリーコンサルタントを目指すのであれば、最低でも3年はコンサル会社で実務経験を積むことが大切です。実務経験を積み重ねることは大きな自信になります。

スクールや独学で学ぶ

フリーコンサルタントとは、実務で培ったノウハウや経験を活かし、解決策を提案することが仕事です。そのため、実務経験なしでの独学、スクールで学ぶのは困難です。

フリーコンサルを目指すのであれば、コンサル会社で働き実務経験を積むのが一番の近道といえるでしょう。

コンサルタント案件の探し方

会社に勤めているときは、案件を振り分けられるので、自分で探すことはあまりないですよね。フリーコンサルは個人事業主になるので、コンサルタント案件を自分で探してくる必要があります。

ここでは、独立してから困らないよう、一般的なコンサルタント案件の探し方を4つ解説します。

エージェントの活用

エージェントとは、代わりに営業・条件交渉を行ってくれるサービスです。フリーコンサルタント向けの数多くのサイトがあり、情報を登録しておくだけで、エージェントがマッチした案件を探してくれます。

営業活動が苦手という方におすすめですが、仲介料が発生してくるので、直接営業をかけて獲得した案件より報酬が少なくなってしまうことがあります。

知人の紹介

知人の紹介で案件を獲得する方法も効果的です。

関係が良好な友人であれば、条件の悪い案件に遭遇するリスクも少ないでしょう。

全く初対面の方に営業をかけるのは、想像以上に時間と労力を費やします。

フリーコンサルタントは本業以外の業務をこなす必要があるので、営業活動の時間も短縮できる知人からの紹介は成約率も高く、安心できる方法です。

過去の取引相手

コンサル会社に所属していたときに取引した相手に営業をかける方法です。

面識のある相手の方が、商談に繋がる確率も高くなります。フリーコンサルを目指すのであれば、しっかりと経験を積み、取引相手との信頼関係を構築しましょう。

コンサル会社での経験が、強い武器になります。

営業活動

新規開拓で仕事を獲得する方法です。

駆け出しのフリーコンサルの場合は、実績がありません。

SNSを利用した宣伝やポートフォリオの作成、テレアポ、飛び込み営業など案件を獲得するための活動が必要です。仮に実力があったとしても、それを活かす場所がなければ、報酬を得ることはできません。

営業活動は大変ですが、獲得できると大きな自信に繋がります。

フリーコンサルタントになる前に確認すること

フリーコンサルタントになる前に、どんな準備が必要なのでしょうか。

ここでは、独立する前にやるべきことを3つ紹介します。

ポイントを押さえるだけで、フリーコンサルタントとして活躍できる手助けになりますよ。

得意分野や強みを複数もつ

得意分野や強みを複数持つことは、数多くいるフリーコンサルタントと差別化する武器になります。商品価値がないと市場では売れません。

得意分野をしっかり明示して、ブランディングをしっかりと行うことで、クライアントも安心して案件を依頼することができるでしょう。フリーコンサルタントとして長く活躍し続けるには、幅広く対応範囲を広げるより、その分野のプロフェッショナルを目指すことをおすすめします。

しっかりと見込み客を作ってから独立する

フリーコンサルタントになって、最初の問題は営業活動です。

駆け出しで実績がない状態で、すぐに案件が舞い込んでくることはまずないでしょう。

そのため、独立した際に見込み客となる相手との面談の実施や宣伝などを積極的に行っていく必要があります。SNSを利用してポートフォリオを公開するのもいいでしょう。在職中から、入念に下準備を行うことはフリーランスとして成功するための鍵になります。

経営体制を整えてから独立する

経営体制をしっかりと整えてから独立しましょう。

事業用の支出とプライベートの支出を分けるなど、個人事業主のルールがあります。

その都度調べるのではなく、仕事全容を理解して効率良く業務をこなす準備が大切です。

コンサル案件以外の業務に追われてしまっては、長く続けることも難しくなってしまいます。本業に集中できる環境を整えることが重要です。

まとめ

フリーコンサルタントとして独立し年収を上げることは、不可能ではありません。

コンサル会社で実務経験を積むことで、高単価の案件を獲得できる確率が高くなり、少ない稼働時間で収入を上げることができます。

自由な働き方で収入を上げたいと考えている方は、フリーコンサルタントという働き方を視野にいれてみるのもいいかもしれません。

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