「企業にとって、最も大切なことは存続し続けることである」これは筆者が、新規事業の立ち上げに携わった際に首脳陣から賜った言葉です。
「存続し続ける」には、常に顧客から必要とされる企業でなければなりません。その先陣を担うのが新規事業です。これまでの固定概念を払拭し、企業に新たな息吹をもたらすこと、それが新規事業の役割だと教わりました。その言葉を念頭に、新規事業を存続させることに心血を注ぎました。
しかし、それは想像以上に苦難の連続でした。中でも、アイデアを生み出すことに詰まった経験は数え切れません。そんな筆者の道を照らしたのが、とある首脳陣の言葉です。
「他社を見て学べ。顧客から必要とされ続けている企業には、必ず成功例がある」大手企業が、どのような手法を用いてイノベーションを繰り返し、今も尚、顧客から愛され続けているのか。それを知ることが、現状を打開する鍵になるはずだと。この言葉は、当時の筆者を救う大きなきっかけとなりました。
新規事業に携わったものの「何をどうすれば良いか見当がつかない」このような悩みを抱えている経営陣の方は、一度成功企業の手法を覗いてみてください。何かしら得るものが見つかることでしょう。
そこで今回は、成功企業が実践している現代流イノベーションについて実例を踏まえながら解説致します。
大手企業でも新規事業の創出が活発化!
近年、大手企業での新規事業創出が活発化されています。その理由は、移り変わる時代に「適応」するためです。
長寿企業大国である日本を以ってしても、業歴100年を超える上場企業は僅か532社しかありません。(※帝国データバンク「老舗企業」の実態調査より)それほどまでに、大手企業が存続し続けることは困難を極めるのです。新しい環境に適応できず、知らず知らずのうちに衰退してしまった大手企業も数多く存在します。
その理由は「少子高齢化などの社会状況の変化による市場の遷移」「デジタル化の普及による弊害」「次々に生み出される新規事業」といったように様々です。疾風のように瞬く間に移り変わる市場。このような市場に適応するには「このままで良いのかと」自らに問い続け、新しいアイデアの創出につなげることが必要不可欠です。
既存のビジネスモデルに甘んじることなく、新時代へ向けてイノベーションを繰り広げる大手企業。そこには、多くの新規事業を成功へと導くプロセスが隠されています。そこで、筆者が特に感銘を受けた大手企業3社についてご紹介させて頂きます。
参考:帝国データバンク 「老舗企業」の実態調査結果 PDF(2019年)
未来に向け、先進的なチャレンジを実行し続けるLION(ライオン)から学ぶ新規事業
LION(ライオン)株式会社は、オーラルケア分野に優れたリーディングカンパニーです。特にハミガキやハブラシの販売においては、国内トップシェアを誇ります。
その特徴は、高い商品開発力です。1966年に商品化された食器用洗剤ママレモンは、現代でも多くの利用者から愛されています。最近では、タレントの上戸彩さんがイメージキャラクターを務める「予防歯科から生まれたクリニカシリーズ」などでも有名です。
名実ともに、オーラルケア分野で高い評価を受けているLION。しかし、近年では全く別のジャンルに挑戦していることをご存知でしょうか。実はこの新規事業が、多くの人から共感を集めて話題になっているのです。
そこで、ここでは先進的なチャレンジを実行し続けるLIONに焦点を当て、新規事業成功の秘訣を学びたいと思います。
2030年に向けた経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」
まずはLIONが誇る商品開発力の根幹である、未来に向けた経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」についてご紹介致します。
2021年2月にLIONグループは、中長期経営戦略フレームとして「Vision2030」を発表しました。これは未来に向けて、今までの生活を維持させるための商品作りではなく、より質の高い習慣作りを提供をすることを目的に立てられたものです。
ハミガキなどの生活習慣を「しなければ」から「したいな」に変えられる商品作りを目指す。これまでのネガティブな義務感を無くし、ポジティブな気持ちへ変わる習慣作りを提供する。重要視すべきは、モノ(商品を売ること)からコト(+αの価値を提供していくこと)ヘ。
1891年の創業から現代まで、常に未来を見据えてイノベーションを繰り広げるLION。成長し続ける所以は、顧客と寄り添う姿勢にあるのではないでしょうか。
参考:LION株式会社 中長期経営戦略フレーム「Vision2030」PDFより
社内の新価値創造プログラム「NOIL」
次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへに向け、LIONは新たなスタートとするべく、2019年4月より新価値創造プログラム「NOIL」を始動させます。
その目的は、優れた社内起業家を育成し、新しいビジネスを創出し続けることです。また、未知の可能性にチャレンジし、既存のビジネスをより進化させていけるようなアイデアの創出につなげます。
NOILに注目した点の一つに、特徴的とも言えるアイデアの公募手法があります。通常、新規事業の構想やプランは、外部からCEOを招き入れるなどして上層部内で議論し練られることが一般的です。
しかし、NOILのアイデアは同社内に所属する全ての正社員から生み出されます。この案の秀抜な点は「経営者の視点ではなく、現場(顧客)の視点を重視している」ところです。合理性を重視する経営者の視点ではなく、現代を生きているヒトの主観に視点を合わせる。その結果、時代が必要としているアイデアの創出につながりました。※実際に、後述する新規事業は、同社に所属する主婦のアイデアを基に新設されています。
さらに、アイデア公募の条件を広く構えたことで、初年度は正社員数の7%相当となる140以上もの事案を集めることができました。
NOILでは、新規事業が成功にするために2つのことを重要視しています。
- 既存事業の延長戦上にあるものではなく、これまでの常識を破る事業アイデア
- 最後までやり抜けるヒト
情熱だけで、目指すものが明確になっていない人物には成し遂げられない。また、斬新なアイデアも情熱がない人物には成し遂げられない。成し遂げるには、画期的なアイデアに加え、確固たる信念を持つ人物の情熱が必要だとNOILは話しています。
NOILが生み出した新規事業「ご近所シェフトモ」
「ご近所シェフトモ」は、2021年2月より始動したLIONの新規事業です。近くのお店に夕飯作りをお願いできるテイクアウトサービスで、その目的は、考えたりつくったりする手間を軽減すること。同社に所属する廣岡茜氏が、NOILに発案したのをきっかけに事業化されました。そのきっかけは、日々の生活から生み出されたものだと廣岡氏は語ります。
廣岡 氏は一児の母として、家事と仕事に挟まれ多忙な日々を送っていました。その中でも、最も悩まされていたのは料理です。家族には、愛情料理を食べさせたい。しかし、働きながら美味しい食事を作ることは、想像以上に大変なことでした。
「料理を作らなくても、幸せな食卓を作れるようになりたい」この想いを叶えるべく、ご近所シェフトモを起案したと、廣岡氏は語っています。
ご近所シェフトモは、主婦を筆頭に多くの人から支持を受けています。現在では、イントレプレナー(社内起業家)として活躍する廣岡氏。成功の秘訣は、日々の生活を通して人々の「日常」に寄り添うことだと話します。
この例からも、新規事業のアイデアは日々の生活に潜んでいることがあります。重視するべきは「視点」です。顧客の視点に立ち、今の時代が必要としている「コト」を考える。それが、時代に適応したイノベーションへの道しるべになることでしょう。
:起案者 廣岡氏のnote URL https://note.com/acmtowl/n/na18b698df14f
「あなたと世界を変えていく」NTTドコモから学ぶ、新規事業への挑戦
言わずと知れた通信業界の最大手であるNTTドコモ。実は、NTTドコモも様々な新規事業に取り組み、成功し続けている企業の一つです。現在では、光ブロードバンドサービスの提供から、dマーケット・dカードといったスマートライフ事業に至るまで幅広く事業を展開しています。
成功の裏には、NTTドコモが企業理念とする顧客満足の向上と相互理解があります。「求められる企業」であると同時に「期待に応える企業」であること。その結果NTTドコモは、今では誰もが知る大手企業に変貌を遂げました。
顧客の期待に応えることで、NTTドコモは新時代を切り開いてきました。ここでは、その快進撃を振り返りながら、NTTドコモ流の新規事業成功の秘訣を学びたいと思います。
「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」NTTドコモの企業理念
事業を成功へ導くためにNTTドコモが重要視しているのは、顧客との相互理解(コミュニケーションの確立)です。
それを物語るように、docomoの由来は「”Do Communications over the Mobile network”」の頭文字を綴ったもので、直訳すると「移動通信網で実現する、積極的で豊かなコミュニケーション」の意味になります。
また、NTTドコモは「新しいコミュニケーション文化の世界を創造すること」を経営理念に掲げています。
以下は、NTTドコモ企業理念の本文です。
” 私たちは「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」に向けて、個人の能力を最大限に生かし、お客様に心から満足していただける、よりパーソナルなコミュニケーションの確立をめざします “
引用文:NTTドコモホームページ 企業理念より
NTTドコモは、常に新しいモノ、より豊かなコミュニケーション文化の世界を実現させることを目標としてきました。数々の成功の裏には、未来を見据えたビジョンと確固たる信念が根付いているのです。
NTTドコモの秀逸な点は、己の信念を貫き「有言実行」に徹したことです。企業理念やビジョンを掲げるだけでなく、実際に結果へつなげること。それが、NTTドコモをこれだけの大手企業へと成長させた所以と言えるでしょう。
スマートライフ事業の参入、dマーケットの成功
「NTTドコモといえば携帯会社」というイメージが、現在では変わりつつあります。その理由として、事業構造の変化が挙げられるでしょう。
通信事業の新たな取り組みや改善、またプラットフォームの設立や新サービスの拡大など、NTTドコモの事業は多岐に渡ります。その中でも高いシェアを誇るのが、スマートライフ事業です。
通信事業を生業としていたNTTドコモが、2011年より新たに始めたスマートライフ事業。その利用者数は、年々増加傾向にあります。2021年第1四半期決済時点において、dポイントクラブの会員数は8,373万人、その登録数は5,257万人にまで増加しています。営業利益においては、全体のおよそ4分の1がスマートライフ領域です。※通信事業1,845億円、スマートライフ領域(その他含む)599億円。2021年度第1四半期決算概要より。
スマートライフ事業には、以下のサービスがあります。
- 動画や音楽を配信するコンテンツサービス(dTV、dヒッツ、dアニメストアなど)
- 通信販売などのショッピングサービス (dショッピングなど)
- クレジットサービスや料金収納代行などの金融・決済サービス (dカード・ID決済など)
- 料理教室や健康管理などの生活関連サービス
このように今では、多くのサービスがスマートライフ事業により展開されています。しかし、その始まりは意外なものでした。
2010年当時、国内ではiPhoneの人気が高まりつつありました。iPhoneの普及が進むと同時に、ドコモ内では同年の4月に発売したスマートフォン「Xperia SO-01B」の人気が加速します。しかし、当時はiモードが主流の時代。スマートフォンには、iモードに変わるようなインターフェースが存在していませんでした。
そこで、スマートフォンを使用する顧客に向け、サービスの導線となるコンテンツとしてdメニューやdマーケットが作られました。これが、スマートライフ事業の始まりです。フィーチャーフォンで作り上げた過去の経験を活かし、新たに顧客が求めるもの創造することで事業を成功へとつなげたのです。
ここで注目すべきは、時代の流れに即座に適応し状況を改善させた点です。
- スマートフォンの人気が高まっている
- しかし、スマートフォンにはインターフェースがない
- iモードに変わるインターフェースが必要
- どのようなコンテンツを作るか、その優位性や付加価値は
- いつまでに実用化できるか、もしくはいつまでに実用化しなければいけないか
これらのプロセスを、瞬時に組み立て実行する必要があります。現状維持で企業は生き残れません。なぜなら、時代の流れは企業を待ってはくれないからです。現代の市場に適応するには、一歩先を見据えて行動する必要があります。何かが起こってから動いては遅いのです。
これだけに留まらず、作り上げたコンテンツを見直し、顧客の求める姿へ改善させる。そのサイクルを繰り返した結果、スマートライフ事業は営業利益全体の4分の1を占めるまでに成長しました。
時代の流れに適応して、顧客とのコミュニケーション文化の世界を広げる。それが、NTTドコモ流のイノベーションです。
参考:NTTドコモホームページ 2021年度 第1四半期決算についてより
:https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1111/18/news039.html
新規創出プログラム「39works」による新規事業の開発
未来を支える新規事業を創出するため、NTTドコモイノベーション統括部では「39works」プロジェクトを新たに立ち上げました。テーマは、これまでの固定概念を壊し「未来のあたりまえを創る」ことです。
39worksの主な活動は、オープンイノベーションによる「協業で新たな事業を生み出すこと」にあります。そこで、ここでは実際に39worksが立ち上げた新規事業「docomoスマートパーキングシステム」についてご紹介します。
docomoスマートパーキングシステムとは、スマートフォンで駐車場の予約ができるサービスです。専用のアプリケーションを使用することで、簡単に近くの駐車場を予約することができます。支払い方法も、予め登録されているクレジットカードから自動精算されるため、精算機を利用する手間もかかりません。
画期的とも言えるこのアイデア。始まりは、些細な疑問がきっかけでした。
自動運転化の実現が間近に控えるほど自動車は目まぐるしい発展を遂げているにもかかわらず、駐車場などのインフラは従来から進歩していません。「車のある生活をもっとストレスなく過ごせないだろうか」そのような想いを具現化するため、docomoスマートパーキングシステムの構想が39worksに生まれました。
しかし、ドコモの技術内で構想を実現するには、幾つかの問題点がありました。それは、駐車場事業者との信頼関係の構築や、お客様をサポートするコールセンターの設置など様々です。そのような問題を改善するために、兼ねてより39worksの取り入れている手法が他社との「協業」です。
それぞれの企業が得意な業務を担うことで、より顧客の期待に応えるサービスの構築につながります。実際に、docomoスマートパーキングシステムでは、NTTドコモ、プレミアアシスト、エクストーンの3社の協業により実用化されました。
docomoスマートパーキングシステム 各企業の受け持ち
社名 | 得意業務 | 担当 |
---|---|---|
NTTドコモ | 通信ネットワークや実現力 | 駐車場業者の新規開拓 |
プレミアアシスト | お客様対応スキル | コールセンターの設置 |
エクストーン | サービス開発 | アプリやセンサーの開発 |
このように、新規事業のアイデアは日常の些細な疑問から生まれることもあります。常に顧客に寄り添う。そして、今の時代をより良いものへ、それがドコモ流オープンイノベーションです。
:39works docomoスマートパーキングシステムページ
需要を取り込む商品開発、トヨタ自動車から学ぶオープンイノベーション
日本国内に留まらず、その名を世界中に轟かせる大手企業トヨタ自動車。その知名度の高さは、日本車が世界中から高い評価を受けている点からも明白と言えるでしょう。
その人気の秘密は、快適な操作性と優れた安全性です。特に安全面において、トヨタ自動車は高い信頼を得ています。現在では国内はもちろん、海外でも「乗るなら日本車のトヨタ」と言われるほどです。
実際に日本車の2021年1月~8月の輸出実績は、HONDA自動車34,522台に対して、トヨタ自動車は1,249,051台であり、その差は歴然です。
自動車業界の未来を牽引し、常勝企業であり続けるトヨタ自動車。ここでは、その成功に隠された秘密を解説します。
参考:トヨタ自動車 ホームページ 2021年8月 販売・生産・輸出実績
:HONDA自動車 ホームページ 2021年8月度 四輪車 生産・販売・輸出実績
「笑顔のために。期待を超えて」トヨタグローバルビジョン
「人々を安全・安心に運び、心まで動かす」これは、トヨタグローバルビジョンの冒頭の言葉です。モノ(安全で安心に乗れる車)だけでなく、顧客のコト(心まで動かす)をトヨタは重視しています。
トヨタ自動車では「今よりもっと良い方法がある」と、顧客の期待を超えることに尽力してきました。その根幹となる経営ビジョンを、トヨタは一本の木に表しています。
- 木の根 トヨタ共通の価値
- 幹 トヨタの経営基盤(トヨタ共通の価値観が支える)
- 果実 幹の先の12のビジョンが実を結ぶ
自動車業界をより良くするために、大志を抱きつづけるトヨタ自動車。その根幹には「いい車を作り続けることで、社会に貢献する」というトヨタ流の信念が隠れているのです。
大切なことは「企業目線」ではなく「顧客目線」トヨタ流オープンイノベーション
時代の流れに適応するため、トヨタはオープンイノベーションによる「協創」に注力しています。
これまでの企業は、クローズドイノベーションにより自社内で試行錯誤を繰り返し、商品やサービスを創出してきました。その理由は、自社の持つ独自性や優位性を確保するためです。また、他社との差別化を重視することも理由の一つとして挙げられます。
例に漏れずトヨタも創業から80年、この「自前主義」を貫いてきました。しかし近年、自前主義に限界を感じたトヨタは、変化に適応するためオープンイノベーションプログラム「TOYOTA NEXT」を始動させます。
これまでの固定概念を払拭し、協創に至った経緯は「企業目線」ではなく「顧客目線」を重視した点にあります。他社と敵対するのではなく、共存することでより顧客の期待に応える商品開発につなげる。常に顧客満足を追い求めた結果、協創へとつながりTOYOTA NEXTが生み出されたのです。
TOYOTA NEXTでは、更なる需要の取り込みを目指し、異業種企業と協働して新しい車のコンセプト開発に注力しています。その活動は、電動化、自動運転機能の追加、モビリティの充実など多岐に渡ります。TOYOTA NEXTにより、トヨタの商品開発は今後も衰えることなく発展を遂げることでしょう。
トヨタ自動車のオープンイノベーション(OI)の実施例
オープンイノベーションプログラム「TOYOTA NEXT」
TOYOTA NEXTでは、5社の企業が選定されました。その主な目的は「人を中心とした」様々なサービスの実現です。
企業の選考では、以下の5つの観点を重視しました。
- 社会や人の課題を解決するアイデア
- 実現する技術力、開発力、サービス力
- アイデアを実行する情熱
- 両者の持つアセットの活用
- 両者にとっての事業性
選定企業と協業の方向性は、以下となります。
企業名 | 協業の方向性 |
---|---|
株式会社カウリス | 「リスク探知サービス」を活用したコネクティッドカーを中心としたモビリティサービスへの応用によりセキュリティ強化を目指す。 |
株式会社ギフティ | ギフティ社の保有する eギフトを提供するプラットフォームeGift Systemを活用したオーナー向けサービスを開発 |
株式会社シェアのり | クルマの利用機会を増やすためにシェアのり社が提供しているサービスを活用した新しいモビリティーサービスの開発 |
株式会社ナイトレイ | データ分析解析技術とモビリティーデータを活用したエリアマーケティングにおけるデータ提供サービスを開発 |
株式会社エイチーム | WEBマーケティング技術と自動車関連サービスを活用した、中古車ビジネス全般における利便性・安心感を高めるサービスの開発 |
参考:トヨタ自動車 オープンイノベーションプログラム「TOYOTA NEXT」ページ
まとめ
「知識ではなく、知恵を絞れ」これは、現状維持に甘んじていた筆者に投げられた言葉です。
求められる物を、求められる通りに提案しているだけでは足りない。
求められる物に、期待以上の提案ができているだけでも足りない。
求められる前に、期待以上の提案ができてようやく及第点。
理屈や常識に囚われず、未来を見据えて時代が必要としているものを創造する。それが実行できれば、顧客から求められる新規事業に成長できることでしょう。しかし、そのためには「情熱の継続」が必要です。理念を掲げ大志を抱き「何が目的で」「誰のために」新規事業を立ち上げたのかを忘れてはなりません。
LION・NTTドコモ・トヨタ自動車の3社はいずれも、業界を牽引するほどの位置に立ちながら、社会貢献と顧客のために日々進化を続けています。
新時代を創造して知恵を絞り、社会と顧客のために企業を存続させる。道に迷ったときは、大手企業の新規事業を覗いてみて下さい。きっとそこには、成功への秘訣が隠されているはずです。
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