SAPコンサルタントとは?
SAPコンサルタントとは、SAP社が開発したERPパッケージを活用し、経営の効率化や課題の改善をサポートするSAPシステムの専門家です。
ここでは、SAPとは何か、実際にどんな仕事をしているのかを解説します。
SAPとは
SAP社が開発した「ERPパッケージ」という名称のソフトウェアです。
ERPは総合基幹情報システムと呼ばれ、会計や人材、生産や物流など個々で存在していたシステムを統合し、情報の一元化を目的として誕生しました。
一元化することで業務改善や経営の効率化が期待できます。国内では、約2,000社がSAPシステムを導入しています。
仕事内容
SAPコンサルタントの仕事は、SAPシステム(ERPパッケージ)を導入し、クライアントの課題を解決することです。仕事内容は関わっているプロジェクトにより異なりますが、導入・カスタマイズ・運用保守の3つに分けることができます。
項目 | 仕事内容 |
---|---|
導入 | 課題のヒアリング、業務分析など、導入にまつわる業務を全て担当する |
カスタマイズ | 既にあるSAPシステムのテンプレートをクライアントの要望にあわせてカスタマイズする |
運用保守 | システム導入後のサポートをする |
SAPコンサルとして独立するのがおすすめなわけ
現在、「SAP2027年問題」により、SAPの専門知識を持った人材の市場価値が上がってきています。
SPAコンサルタントは専門知識と実務経験が必要とされるため、常に人材が不足の状態にあり、独立しやすく、収入も上げやすい職種です。ここでは独立がおすすめなわけを3つ解説します。
自分の好きな案件を選べる
会社勤めの場合は、会社側が案件を獲得してくるため、仕事を選ぶことは困難です。
そして、苦手な案件を振られてしまい、結果をだせずに評価が下がってしまうこともあるでしょう。独立したSAPコンサルタントであればその心配もありません。
受けたい仕事を自分のタイミングで選ぶことができるので、望むキャリアを最短で積むことができます。知識や経験、ノウハウを蓄積することで、対応できる案件の幅が広がるのが魅力です。
独立することで収入UP!
フリーのSAPコンサルタントの案件は他のフリーランスに比べて、報酬単価が高い傾向にあります。
また、売上が収入に直接反映するので、目標の年収までの道筋が立てやすいです。
実力次第では高単価の案件を引き受けることができるので、会社勤め時代の収入を超えることは、決して難しいことではありません。中には、月単価500万円以上の案件もあり、会社勤めも稼働時間の半分で高い収入を得る働き方も可能です。
業界でのSAPコンサル不足
SAPコンサルタントは常に不足しており、市場価値が高い人材として扱われます。
現在、SAPのネットや書籍で出ている情報は、基礎レベルで現場では活用できません。
また、他の業界に比べると情報が少なく閉鎖的な部分もSAPコンサルタントが不足している要因でしょう。そのため、どこの企業もSAPの知識や経験がある人材を求めている状況にあるので、独立におすすめです。
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独立してSAPコンサルになる注意点
独立してSAPコンサルタントになるための注意点を3つ紹介します。事前に確認しておくことで、失敗するリスクが抑えられますよ。これから、独立を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
ある程度の経験やスキルが必要
SAPコンサルタントは即戦力として実績を上げることを求められます。
そのため、実務経験はもちろん、業界に係る知識や高いスキルが必要です。
当然ですが、SAPシステムを導入するには費用がかかります。費用対効果を考慮しても、実務経験がないコンサルタントに案件を依頼する企業はありません。実務を通して経験を積むことに併せて、常にスキルを磨き続ける必要があります。
自分で仕事を探す必要がある
企業勤めのときのように、常に案件があるわけではありません。
独立したSAPコンサルタントには、仕事を選択できる自由がありますが、その仕事を自分で見つける必要があります。エージェントを利用したり、募集してある求人に応募したりと本来の案件業務の他に営業活動が必要です。知り合いから案件を紹介してもらう方法もありますが、独立したばかりでは、ハードルが高いでしょう。
すべての責任を自分で負うことになる
SAPコンサルタントとして独立した場合は、個人事業主になります。会社という後ろ盾がないため、全ての責任が自己責任になることを念頭に置きましょう。何が起こっても自らで対応しなければいけないリスクがあります。そのため、どんな事象も柔軟に対応できるように、十分な実務経験を積んでから独立するのが一般的です。
SAPコンサルとして独立前に準備すること
SAPコンサルタントとして独立することを決めたとしても、仕事を続けていけるのか心配ですよね。ここでは、独立後に困らないための準備を4つ解説します。ぜひ、独立するための参考にしてみてください。
案件紹介サービスへの登録
独立したばかりで、自力で案件を獲得するのは非常に難しいです。まずは、案件紹介のサイトに登録し、案件を紹介してもらいましょう。登録している案件紹介サービスの数が多すぎると管理が大変になるので、多くても3社程度にすることをおすすめします。
しっかりと情報収集をし、信頼できる案件紹介サイトに登録することも大切です。自分が持っているスキルの市場価値を把握できるメリットもあります。
軌道にのるまでの生活資金
会社勤めのときのように、決まった給料が出るわけではありません。
仕事がない状態で、最低でも1年は生活できる資金を貯めておきましょう。
また、独立したSAPコンサルタントは高いスキルが求められるので、自己投資の費用も必要です。
収入が安定するまでは、精神的に辛い状況が続くことが多いので、生活資金を確保していくことで気持ちに余裕が生まれます。
独立する意味や目標を決めておく
なぜ、独立したいのか意味や目標を明確に決めておきましょう。
収入を上げたい、自分で仕事を選びたいなど、理由はなんでも構いません。
ただ、漠然と独立したとしても、仕事が思うようにいかなかったときに、悩んでしまう原因になります。意味や目標をはっきりさせることが、いざというときの心の支えになります。
事業計画書を作成しておく
事業計画書とは、目的を達成するための手段や戦略を記載した計画書です。
事業計画書の作成は、経営方針が明確になり、今取り組むべき課題がしっかりと把握できます。また、クライアントの事業内容を説明する材料になりますので、独立前には作成しておきましょう。
事業計画書の作成はクライアントの信頼を得るためにも重要です。
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独立したSAPコンサルの年収
実際に気になるのは、年収部分ですよね。独立したSAPコンサルタントの年収は、スキルによって大きく異なります。ここでは、経験年数とスキルを基準に、3つのタイプに分けました。それでは、順番に見てみましょう。
経験があるフリーSAPコンサルの年収
ERPパッケージ導入のPM経験があれば、チャレンジできるレベルです。
SAPコンサルタントとしては経験が浅いですが、1,000万円を超える年収が期待できます。
項目 | 内容 |
---|---|
平均年収 | 1,200~1,440万円 |
案件単価 | 100万円 |
レベル感 | SAP経験3年未満。 ERPパッケージ導入のPM経験があれば、SAP未経験でも可能。 |
3年以上経験があるフリーSAPコンサルの年収
年収2,000万円以上を目指せるレベル感です。同じ仕事内容でも独立した方が、高い収入を得ることができる可能性があります。
項目 | 内容 |
---|---|
平均年収 | 1,560〜2,400万円 |
案件単価 | 130万円 |
レベル感 | SAP経験3年以上。SAP導入のPMの経験がある。 |
経験以外に英語力もあるフリーSAPコンサルの年収
英語力のある人材が、グローバル事業を展開している企業のサポートができるので、重宝されます。
項目 | 内容 |
---|---|
平均年収 | 2,400~3,600万円 |
案件単価 | 200万円 |
レベル感 | プロジェクトの上流から下流まで経験。 SAP導入のPM経験があり、日常的に英語が使用できる。 |
SAPコンサルが高案件を獲得するためには
独立したSAPコンサルタントの年収は、案件単価が大きく影響します。
ここでは、高単価案件を獲得するためにおすすめな方法を4つ解説します。まずはできることから始めてみましょう。
SAP認定コンサルタントを取得
SAP認定コンサルタント資格はSAP社が提供している公式な認定資格です。
これを取得することで、SAPの知識とノウハウを持っている人材ということを客観的にアピールすることができます。ただ、非常に専門性が高く難易度が高い試験になるので、プロジェクトの経験を積んでから受験することが望ましいでしょう。
試験はオンラインで受験でき、1回の申し込みで最大6回まで挑戦できます。
業務以外の知識をつける
SAPに対する知識は当然として、システムに関する知識は一通り必要になります。
既存システムとSAPを連携させることで、企業の課題の改善サポートを行うので、基礎が理解できていないと、SAP導入は困難です。
特定の業界や業務に対する専門知識を身につけることで自分に付加価値をつけることができます。また、IT業界はトレンドの移り変わりが早いので、常にアンテナ張っておくことが大切です。
マネジメント経験を積む
マネジメントのスキルを持つ人材は慢性的な不足に悩まされています。
そのため、マネジメントスキルは単価を上げることに、直接結びつくのでおすすめです。
独立したばかりで経験もないまま、プロジェクトマネージャーに抜擢されることは難しいので、会社に在籍しているうちに経験を積んでおきましょう。マネジメント経験の有無で年収に大きな差が生まれます。
英語力をつける
英語力の有無は他のフリーランスと差別化できる要素になります。
IT業界ではグローバルに事業を展開している企業も多いため、外国人スタッフと円滑にコミュニケーションがとれる人材は貴重です。
また、英語力は、日本のみならず海外でも働くことができるスキルなので身につけて損はないでしょう。仕事の幅も大きく広がります。
SAPコンサルとして独立後のキャリアプランはどうなる?
SAPコンサルタントのキャリアプランは多岐に渡ります。そのため、全てを紹介するのは難しいので、一般的なキャリアプランを4つに絞って解説します。それでは、順番に見ていきましょう。
SAPコンサルのエリートとして働く
SAPコンサルタントとして独立し、その職を極める働き方です。
前職より高い年収を得て、エリートSAPコンサルタントとしてキャリアを積んでいきます。
エリートと一般的に定義される人材には、会社勤め時代から成績が優れている人が多く、コネクションを利用すれば案件に困ることも少ないでしょう。
前職でのキャリアをフルに活かし、その延長線上で働くイメージです。
仕事先の株を購入して早期リタイアを目指す
取引先の株を購入し、早期リタイアを目指す方法です。
この場合、キャリアを磨いて案件単価を上げるのではなく、ストックオプションで資産を増やすイメージです。取引先の企業が順調に成長していれば、資産が何倍にも増える可能性があります。資産を早めに貯めてリタイアしたい人にはおすすめのキャリアです。
経験を活かして起業する
会社を立ち上げるための準備として、フリーのSAPコンサルタントとしてキャリアを積む方法です。経営の経験がない状態での起業が不安な方は、個人事業主として経験を蓄積するのもいいでしょう。
SAPコンサルティング事業やSAPの人材紹介事業を行うための手段として、フリーのSAPコンサルタントとして活動する方も多いです。
企業のアドバイザーに就任する
以前働いていた企業のアドバイザーに就任する方法です。
SAPの経験は、多くの専門知識が必要とされるため、経営者の良き相談者としてアドバイザーの職は適任でしょう。
フリーのSAPコンサル関連の仕事を並行して行うことができるので、多くの収入を得たい方のおすすめなキャリアプランです。
SAPコンサルが独立するために必要な手続き
独立してSAPコンサルタントとして働くために、必要な手続きがあります。ここでは、独立する際に困らないように、必要な手続きを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
開業届の提出
個人で仕事を始めるためには、開業届を税務署に提出する必要があります。事業を始めてから1カ月以内に提出しましょう。書類は国税庁のホームページからダウンロードすることができます。下記が主な記載項目です。
- 管轄の税務署名
- 提出日
- 開業住所
- 個人事業主の氏名
- 生年月日
- マイナンバー
- 屋号
- 開業日
- 事業概要
青色申告承認申請書の提出
青色申告で、年間65万の特別控除を受けることができます。白色申告と比べると55万の違いがあるので、独立の際は、申請書を提出しましょう。青色申告の場合は、複式簿記での記入が必要となります。
今の時代、会計ソフトを利用することで簡単に入力できるので、心配はいりません。こちらの書類も、国税庁のホームページからダウンロードすることができます。
国民健康保険と国民年金への切替
社会保険から国民健康保険への切り替えが必要です。
今まで、給料から天引きされていた保険料を自分で支払う必要があります。支払いが遅れた場合は、遅延料金が発生するので、注意しましょう。保険の切り替えに必要な書類は下記の通りです。
- 身分証明書
- 健康保険被保険者資格喪失等証明書
退職後の2年間は任意で、社会保険を継続することもできます。状況によって継続も視野に入れましょう。
まとめ
SAPコンサルタントは、専門的な知識が必要とされる職業のため、常に人材が不足している状況にあります。
そのため、他の職種と比べて独立のハードルが低いうえに高額な案件も多く、年収を上げるのも難しくはないでしょう。ただ、実務経験とノウハウが重視されるため、独立するには実務経験をしっかり積み知識を蓄える必要があります。
独立後のキャリアプランの選択肢が多いので、フリーのSAPコンサルタントを目指してみるのもいいかもしれません。
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結果、気づかないうちに、高待遇の案件を逃してしまっているケースも多々あります。
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