・音の響きが良い新規事業のサービス名を考えたい
・新規事業のネーミングはなにを意識すべきか知りたい
・印象に残りやすいネーミングをしたい
このような要望・悩みを抱えていませんか?
今回は新規事業のネーミングのポイントや例を紹介します。
最後まで一読いただけると、ネーミングの際になにを考慮すべきか分かります。
新規事業のネーミングにこだわる重要性
社名や商品名の音の響きや見た目がよいと印象に残りやすく、認知度を上げられます。
例えば、以下の企業が社名・サービス名を変更しています。
株式会社福武書店→株式会社ベネッセホールディングス
健康コーポレーション株式会社→RIZAPグループ株式会社
株式会社バルス→株式会社Francfranc
株式会社KUFU→株式会社SmartHR
社名が漢字だけですと少々堅い印象を持ちますが、カタカナや英語を入れることで、親しみやすい印象が生まれます。その反面社名が漢字のみの方が昔ながらの企業の印象が生まれ、信頼感が生まれるかも知れません。
このように新規事業や新サービスをスタートさせる際は企業の印象にも関わってくるため、ターゲットや売り出したい方向性を考え、ネーミングをしましょう。
新規事業のネーミングを決める際のポイント
新規事業のネーミングの重要性が分かっていただけたところで、名前を考える際のポイントを紹介します。
使用できる文字・言葉か
法律上、会社の名前は「商号」と呼ばれ、こちらは商号として使用を許可されている文字しか使用できません。商号で使用できるものは以下です。
文字
漢字
平仮名
カタカナ
ローマ字
アラビア数字
符号
&(アンパサンド)
’(アポストロフィ)
,(コンマ)
-(ハイフン)
.(ピリオド)
・(中点)
符号は社名の先頭や末尾での使用は不可です。またそれ以外の特殊文字やギリシャ文字も使用できません。
商標権を侵害しないか
サービス名を命名する際に気をつけないといけないのが商標権です。
商標権とは、商品又はサービスについて使用する商標に対して与えられる独占排他権で、その効力は同一の商標・指定商品等だけでなく、類似する範囲にも及びます。
商標として保護されるのは、文字、図形、記号の他、立体的形状や音等も含まれます。
権利の存続期間は10年ですが、存続期間は申請により更新することができます。
日本弁理士会サイトより
複数ネーミング候補が出た時に商標登録の有無を確認しましょう。また、区分や有効期限も忘れずにチェックしましょう。そうすることで、候補を1つに絞った後に確認したら既に同一の名前が登録してあり、考え直すことを防げます。もし、同一の名前をつけてしまった場合はサービスのローンチ後に「差止」を求められる可能性があります。そのため、ネーミングが決まった際は早めに商標出願をおすすめします。
音の響きが良いか
音の響きは想像以上にサービスの印象をつけます。例えば、漢字や濁点のつく語句を用いると厳かなイメージが出ます。それに対して半濁点(゜)や小さい「っ」など破裂音が入ると少しポップな印象を受けます。そのため、ネーミングを行う際は音の響きや字面も考慮しましょう。
検索しやすいか
サービスを耳で聞いた際に検索しやすいかもポイントです。会話など言葉で聞いた際に検索しやすいかでサービスの認知度は異なります。また英語、漢字、カタカナなど様々な文字が含まれていると検索しづらいので、指名検索をされることも加味してネーミングを行いましょう。
グローバルネーミングを意識しているか
もし、サービスの海外展開を視野に入れている場合はリリース対象国で意味が通じるか、問題が生じないかを確認しましょう。
ドメインが使用できるか
一般的に企業のコーポレートサイトを作成する際、ドメインに企業名を入れます。その際、ドメインが既に使用されていると企業名をドメインとして使用できないという可能性が生じます。そのため、ネーミングを決める際にこの名前でドメインが選択できるかも意識しましょう。
類似しているサービス名がないか
先ほど紹介した商標権に続いて既存サービスと同じネーミングにすると「不正競争防止法」に抵触する可能性があります。また、検索などで既存事業の方が優遇されるため事業運営で不利に働いたり、相手企業に訴訟されることも考えられます。
新規事業のアイデアを出す方法
ここまで、サービス名を命名する際のポイントを分かって頂けたかと思います。ここでは、具体的にどのようにしてネーミングを考えるかを紹介します。
2語以上のキーワードを組み合わせる
サービスに関連するキーワードを2語以上組み合わせてネーミングを考える方法です。
手順としては、まずサービスに関連するキーワードとその類語を洗い出します。キーワードの英語やギリシャ語など他の言語も洗い出すことで選択肢を増やせます。洗い出せたら、文字数や語感を意識して組み合わせましょう。
この方法で作られたサービスは動画共有サービス「YouTube」です。You(あなた)とTubeは(ブラウン管のテレビ)というキーワードを組み合わせて作成されたと言われています。
クラウドソーシングでアイデアを募る
社内でのネーミング洗い出しに行き詰まった場合はクラウドソーシングなどを使う手段もあります。第3者の意見を取り入れることで、新しい視点を得られる可能性があります。もし、外部からの意見を取り入れることに抵抗がある場合は別部署から協力を募るなどもおすすめです。
語呂合わせをしてみる
サービスに関するキーワードを語呂合わせする方法です。この命名法で名付けられたのが「アスクル(明日来る)」や「GU(自由)」です。キャッチーなので親しみやすくなる反面、少しポップな印象を与える可能性があります。
キーワードの一部を変えてみる
キーワードの一部を削除したり、置き換えたりする方法です。ポイントはキーワードを一部変えても意味が通じるものを選択し、見た目や語感を考慮することです。
ツールを活用する
nomyne(ノミネ)
nomyne(ノミネ)はネーミング候補が浮かんだ時、それが商標権を侵害しないか。ネーミングとしてユーザーの印象に残るかを判断してくれるツールです。さらに、特許庁の審査から商標取得までもツール内で完結できます。
ネーミング辞典
ネーミング辞典はカテゴリーに分かれたキーワードを各言語で見れるサービスです。英語、スペイン語、ギリシャ語など計10か国で表示されます。
Namelix
Namelixとは入力したキーワードをもとにネーミングを考えてくれるツールです。キーワードを入力して3つの短い質問に答えるだけで候補を出してくれます。UI・UXに優れており、おすすめのツールです。
企業・サービスのネーミング例
最後に企業名やサービス名のネーミング由来を紹介します。
株式会社メルカリ
フリマアプリ、メルカリは『マーケット』という言葉の起源であり、ラテン語で「商いする(mercari)」という意味です。「個人間で、あんしん・あんぜんに取引を行えるマーケットにしていきたい」という思いが込められています
株式会社LIFULL
住宅・不動産ポータルサイトを運営する株式会社LIFULL(ライフル)。「LIFE」と「FULL」を組み合わせた造語と言われています。LIFULLは社内公募で集まった案の中から選ばれた社名で、様々な人の人生や暮らしを、安心と喜びで満たしていくという想いがあります。
kintone
クラウドアプリケーション開発ツール、kintone(キントーン)。名前の由来は、「西遊記」で孫悟空が乗っている「キント雲」とされています。雲=クラウドに乗って、自在に迅速に動けることを意図してつけられた名前です。
Pardot
マーケティングオートメーション(MA)ツールであるPardot(パードット)。「Pardot」とは、「市場に出す(To Market)」や「販売する(To Sell)」を意味するラトビア語だそうです。発音や綴りやすく、さらにドメイン名が空いていたから「Pardot」という名前にしたと言われています。
株式会社 才流
BtoBマーケティングの支援を行っている株式会社 才流(さいる)。会社のミッションである「才能を流通させる」から考えられた社名だと考えられます。
まとめ
いかがでしたか?本記事では、新規事業のネーミングついて紹介しました。
株式会社アクリオでは新規事業創出の代行サービスを行なっております。
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・トレンドを踏まえて新規事業案を考えたが、本当にニーズがあるか検証したい
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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