新規事業の立ち上げはなぜ難しいのか?成功確率は3割、失敗しない方法を紹介

新規事業 難しい

・新規事業の立ち上げ担当になったため、情報収集をしたい
・難しいと言われる新規事業の立ち上げを成功させるための方法を知りたい
・新規事業の失敗原因を事前に知りたい

このような要望・悩みを抱えていませんか?

今回は新規事業の立ち上げが難しい理由やその対処法を紹介します。
最後まで一読いただけると、新規事業を立ち上げる際に何を意識すべきかが分かります。

目次

新規事業の立ち上げが難しい・失敗する原因

2017年に公開された中小企業庁の白書によると、新規事業の成功確率は約30%と言われています。

新規事業 成功 確率

引用元:中小企業庁白書

10つ事業を立ち上げたら、その中で3つしか利益創出できません。なぜ、新規事業の立ち上げは難しいのでしょうか?ここでは難しい・失敗する理由・原因を紹介します。

新規事業に適した人材が不足しているから

日本で新規事業の立ち上げが盛んになりはじめたのが最近なので、新規事業や事業開発経験者が市場に少ないのが現状です。社内の既存企業で実績を残しているエースを新規事業の立ち上げメンバーにアサインしようとしても、すでに多くの業務を抱えているため難しいということがあります。

また、既存企業を拡大する能力と新規事業を立ち上げる能力は異なるため、エース社員でも成果を出しづらいです。加えて、大企業で働いている人の中には、安定を求めている、リスクを負いたくないという人もいます。

新規事業の立ち上げは少人数スタートかつ業務量が多いため、忙しさが倍増。この点を嫌って新規事業の立ち上げのアサインをしても断られたり、希望者を募っても集まらなかったりします。

過去の成功体験(枠組み)から抜け出せないから

サービスやプロダクトが溢れる中、多くの顧客ニーズが満たされています。そのため、今までのように顧客のニーズを汲み取ってサービスやプロダクトを展開するだけでなく、市場を創造することもしていかなければいけません。

しかし、長年同じ業界やビジネス、会社に携わっていると、無意識のうちに考え方や行動様式が定着し、それがバイアスとなって、新しいアイデアを出すことが難しくなります。

そのため、従来行ってきた常識や慣習など既存の枠組みから抜け出して、アイデアを出すことができるかがポイントになります。

既存事業と同じルールで運営するから

新規事業を評価する際は既存事業と評価軸を分けることが大切です。場合によっては新規事業開発も決められた予算の中でどれだけ売上を創出できたか、既存事業の同じ基準で評価されます。

新規事業は成果を出すまでに時間がかかるため、成果が出る前に撤退命令や予算縮小される可能性があります。また、競合他社が長年行っている既存事業と同じ領域だからといって、新規事業の業績を比較することもナンセンスです。

同じ事業領域でもリソースや市場参入タイミングが異なるため、むやみに競合と比較することもできません。そのため、事業評価を行う経営管理などには新規事業の評価軸を予めすり合わせすることが大切です。

ハングリー精神を持ちづらく、スピード感・想いが不足しているから

新規事業立ち上げ当初は新しいことを任せられたという企業からの期待などモチベーションが高いです。しかし、参入する市場にもよりますが、新規事業の立ち上げは想像以上に難しく、収益がなかなか出づらいです。

また、新規事業の立ち上げは市場調査や効果測定など地道な仕事も多いです。そのため、成果がなかなか出ないとモチベーションが薄れてしまう可能性があります。

顧客のニーズをくみ取れていないから

自社内でアイデアを出している際は革新的なサービスやプロダクトと思う時があります。しかし、顧客のニーズを汲み取れていないと自己満足で終わってしまいます。

とくにサービスやプロダクトに対する愛着を持ちすぎると見えなくなる可能性があります。そのため、実際に潜在顧客に会うなど顧客や市場のニーズを把握し、需要と供給がマッチする事業を立ち上げることを意識しましょう。

当初の企画のまま、軌道修正せずに進めているから

当初立てた新規事業の戦略や施策にこだわりすぎて軌道修正できない点も失敗要因の1つです。新規事業の企画時と立ち上げ時の市場環境や社内環境は変化するため、企画通りに進めることは難しいです。そのため、定期的に企画の振り返りや修正をしながら進めましょう。

ノウハウがないから

自社が培ってきた領域以外で新規事業を立ち上げる場合、ノウハウが0の状態でスタートです。ノウハウがない状態で手探りに進めると時間やコストを費やし、結果として期限内に成果を残せず事業撤退する可能性があります。

また、サービスやプロダクトをローンチしても新規事業のマーケティングの方法がわからないと、よいものでも世に出回らない可能性があります。

コスト(時間・費用)を掛けすぎているから

新規事業の立ち上げに時間を掛けすぎると市場参入のタイミングを逃してしまうかもしれません。また、時間を掛ける分、人件費や効果検証にかかる費用もかさみます。

変化の激しい現在、事業を運営しはじめないとわからないことが多いです。
「市場調査」や「戦略立案」など社内調整や検討にどれだけ時間を費やしても、失敗する可能性はあります。

そのため、市場参入の適切なタイミングを見計らって全体のスケジュールを設計しましょう。

(参考)
〇市場参入のタイミング失敗例
・流行りが終わり、製品の需要が下がった時期
・プロダクト、サービスの認知度が低く、まだ需要が上がっていない時期
・すでに需要はあるが、競合他社によって競争が激化した時期

難しい新規事業の立ち上げの成功確率を上げる方法

ここまで新規事業を立ち上げることが難しい理由を紹介しました。ここではそんな難しい新規事業の立ち上げの成功確率を上げるための方法を紹介します。

新規事業の立ち上げに精通している人材の育成・獲得をする

新規事業に精通した人材を獲得するには大きく3つの方法があります。

・育成
・採用
・外注(アウトソーシング)

新規事業経験者が採用市場に出ることは少なく、倍率が高いです。最近は採用方法の多角化により、市場に出ずリファラル採用など水面下で行われることも多いです。そのため、社内で教育リソースが割ける際は「育成」、リソースが不足している場合は新規事業に精通したからは外注することをお勧めします。

新規事業立ち上げの人材については、以下の記事で説明しているため、ぜひご覧ください。

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社内の人を巻き込む

新規事業を成功させるには社内の関係者を巻き込むことが大切です。新規事業の責任者が熱意を持って事業開発に取り組むことで、メンバーが主体的に行動するなど組織全体に良い影響を与えられます。新規事業など不確定要素が多いことは1人で成し遂げることはできません。誰を巻き込むべきなのかを考え、他社の協力を仰ぐなどしましょう。

ターゲットを絞り込む

新規事業のターゲットはできる限り明確にすることが重要です。具体的には、以下のようなものをイメージできるようにしましょう。自社が開発しているサービスやプロダクトに都合の良いようなターゲットにならないように注意しましょう。

・年齢
・性別
・住居
・家族構成
・職業
・収入
・休日にしていること(趣味)
・性格
・趣味
・インターネット利用状況
・所持するデバイスの種類

定期的に振り返りの場を設ける

新規事業を行う際、定期的に振り返りの場を設けることが重要です。近年、市場の変化が激しいため、戦略立案した時と市場に参入した時の状況が異なる可能性があります。そのため、定期的に振り返り、軌道修正を繰り返すことが新規事業の質を高めることに繋がります。

振り返り方がわからない場合はフレームワークに則って、行うことで判断軸がブレないのでお勧めです。

新規事業の立ち上げに役に立つフレームワークは以下の記事で説明しています。

振り返りをした結果、市場参入タイミングを間違えたなどありましたら事業転換(ピボット )することも1つの手です。

新規事業のピボットについては、こちらの記事で紹介しています。

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スモールスタートを意識する

新規事業を立ち上げる際、市場参入タイミングを逃さないために戦略設計から施策立案、実行、効果検証や改善の結果を判断するまでPDCAのスピードを上げることが重要です。そのため時間をかけて戦略立案をするのではなく、小規模で少ないコストで検証を行う「スモールスタート」がおすすめです。そうすることで市場からの反応を見ながら事業を柔軟的に軌道修正をすることができるため、成功に近づけることができます。

まとめ

いかがでしたか?本記事では、新規事業の立ち上げが難しい理由について紹介しました。

株式会社アクリオでは新規事業創出の代行サービスを行なっております。
・新規事業の立ち上げをしているがうまくいかず、改善点を洗い出したい
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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